平成8年11月1日付けの読売新聞によると、カルシウムと骨粗鬆症の関係は、次のようです。
| (日本人の)成人が1日に摂るべきカルシウムの量(所要量)は600mgであるのに対し、摂取量は約500mgと少ない。これが骨粗鬆症の一因といわれる。 ところが、北欧や米国では、乳製品をよく食べ、カルシウムを多く摂っているのに、お年寄りが大腿骨(太股の骨)を骨折する比率は、日本人より高い。たとえばスウェーデン人の場合、カルシウム摂取量は日本人の倍以上の1,200mg だが、骨折の頻度は約2.5倍に上る。カルシウム不足だけでは、骨粗鬆症の原因を説明できない。 最近、骨の健康を保つのに注目されているのが、納豆の効果だ。厚生省研究班の調査によると、高齢の女性が大腿骨の付け根を骨折する割合は、北海道、東北、北関東で低く、西高東低の傾向があった。 骨折の頻度は、納豆を多く食べる関東で少なく、あまり食べない関西では特に多い。納豆消費量が多い地方の方が、骨折の発生率が低いことがデータとして示された。納豆には、ビタミンK2が豊富に含まれている。調査にあたった折茂肇・大蔵省東京病院長によると、ビタミンK2は骨の形成を盛んにし、骨の破壊も抑える。骨折した人は、骨折しない人に比べ、血液中のビタミンK2濃度が低いというデータもある。 実際に骨粗鬆症の患者がビタミンK2を服用すると、服用しない場合より骨量が多かった。折茂院長は「ビタミンビタミンK2が不足すると骨折しやすいと考えられる」と話す。 緑茶を多く飲む人や、魚を食べる習慣のある人には骨折が少ないという報告もあり、骨粗鬆症には多くの栄養素がからみ合っていることがうかがえる。 仮説だが、「マグネシウムの不足が骨粗鬆症を引き起こす」という見方もある。マグネシウムは心筋梗塞の予防にも重要で、玄米や大豆、海草類などに多い。国立健康・栄養研究所の西牟田守・疲労生理研究室長によると、マグネシウムは骨に貯蔵されており、足りなくなると骨から補給される。その際、カルシウムも一緒に骨から溶け出すためだと言う。イスラエルでは、マグネシウムの服用で骨量が増えた、という報告もある。もちろん、カルシウムが不必要なわけではない。米国の研究では、高齢者でもカルシウムを服用した方が骨折の防止には良かった。ただ、その効果はわずかだった。 骨を鍛える運動も 又、運動をしないと、骨を作る働きが弱まり、骨折につながりやすい。栄養補助食品などでカルシウムを摂るだけでは、丈夫な骨は作れない。いろいろなものを食べるバランスのとれた食事、運動が大切となる。 |
上記引用の読売新聞記事は、一般的に受け入れられているカルシウムと骨粗鬆症の関係に基づいていますが、「ガンに克つパイウォーター」 (鶴見医院院長 鶴見隆史)に引用されている「エコロジカル・ダイエット」(ジョン・ロビンス)によると、高蛋白の食事をすると、カルシウムの摂取量にかかわらず、カルシウムのバランスはマイナス(排出)になってしまう、とのことです。
| カルシウム摂取量 (mg) | カルシウム・バランスの変化 「エコロジカル・ダイエット」 ジョン・ロビンス 角川書店 |
|
| 低蛋白食 (mg) | 高蛋白食 (mg) | |
| 500 | +31 | -120 |
| 800 | +24 | -116 |
| 800 | +12 | -85 |
| 1400 | +10 | -84 |
| 1400 | +20 | -65 |
| 平均 920 | +19 | -94 |
また、鶴見医師によると、世界で一番カルシウム摂取量が多い民族は、カナダのイヌイットで、1日に2400mgも摂っているそうですが、イヌイットは世界で1番骨粗鬆症が多く、逆にアフリカのある民族の摂取量は1日に100mgしかないにもかかわらず、骨粗鬆症は存在しないそうです。
健康のため、特に子供と女性は、ミルクを飲みましょう、という洗脳から、そろそろ目覚めるべきかもしれません。考えてみれば、象があれだけの骨格を作り、牛が草を食べるだけで、毎日カルシウムの豊富なミルクを出せるのなら、人間も菜食で十分カルシウムは補えるはずですね。
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by Kazuo Shiroki |
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